― お金で「詰む人」と「詰まない人」の決定的な違い ―
住宅、教育、老後。
人生で大きなお金の判断は、この3つに集約されます。
多くの人は、この3大支出を
・その時その時で
・別々の問題として
判断してしまいます。
けれど実際には、この3つは互いに影響し合い、家計の余力を奪い合う関係です。
この関係を理解しないまま進むと、
「気づいたときには動けない」状態に陥りやすくなります。
①なぜ、お金で「詰む」のか
お金で詰む理由は、
単に収入が少ないからでも、浪費しているからでもありません。
多くのケースで共通しているのは、
- 判断を分けてきた
- 先送りを重ねた
- 余白を削り切った
その積み重ねの結果です。
そして一番の問題は、「詰む瞬間」は突然来るということ。
病気、失業、介護、インフレ。
想定していなかった変化が起きたとき、
選択肢が残っていないと一気に詰みます。
②「詰む人」に共通する思考パターン
① 3大支出を別々に考えている
- 住宅は住宅
- 教育は教育
- 老後は老後
それぞれ「払えるか」だけを見て、
合算したときの家計耐久力を見ていない。
② 「今は大丈夫」で先送りする
- 今は共働き
- 今は子どもが小さい
- 今は親が元気
変化は必ず来るのに、変わらない前提で計画を組んでしまう。
③ 固定費を限界まで積み上げる
住宅ローン、教育費、車、保険。
下げられない支出が増えるほど、
収入が落ちたときの逃げ道は消えます。
④ 資産の形が偏っている
- 自宅に全振り
- 解約すると元本割れする
- iDeCoに入れすぎた
「資産はあるのにキャッシュがない」状態も、詰みの一種です。
⑤ 判断を一人で抱えている
- 夫婦で共有していない
- 家族と話していない
- 誰にも見せていない
判断力が落ちた瞬間、代わりに決めてくれる人がいない。
では、「詰まない人」は何が違うのか
詰まない人は、特別なお金持ちでも、完璧な計画を立てている人でもありません。
共通しているのは、思想です。
③詰まない人の思想
① 変化は必ず起きる前提で考えている
- 収入は減るかもしれない
- 支出は増えるかもしれない
- 思い通りに働けなくなるかもしれない
だからこそ、「今を乗り切れるか」ではなく
「状況が変わった後も耐えられるか」を基準にします。
② 理想より、持続可能性を優先する
- 理想の家
- 理想の教育
- 理想の老後
これらを否定はしません。
ただし、家計が壊れる理想は選ばない。
続かない選択は、結果的に一番苦しくなります。
③ プライドより、生き残りを優先する
詰まない人は、「正しさ」や「体裁」よりも
状況に応じて選択を変える柔軟さを持っています。
一度基準を下げることは、敗北ではありません。
詰まなければ、選び直せるからです。
④ お金を「構造」で見ている
- どこが固定費で
- どこが変動費で
- どこを削れるか
感情ではなく、構造で判断する。
これが、詰まない人の共通点です。
⑤ 誰かと共有している
- 夫婦
- 家族
- 信頼できる第三者
詰まない人は一人で抱えません。
不安や悩みを共有してアドバイスをもらい、
いざというときは判断を引き継げるようにしています。
④ライフプランは詰まないための確認作業
ライフプランというと、将来を正確に予測するものだと思われがちです。
でも本当の目的は違います。
ライフプランは詰まないための確認作業。
最低限、これが見えていれば十分です。
- 3大支出が同時に重なっていないか
- 収入が減ったら、どこを下げられるか
- 現金で動かせる余力はあるか
- 判断できなくなった後どうするか
これが見えていれば、人生における致命傷を避けやすくなります。
⑤3大支出を考える意味
住宅・教育・老後を考えるのは、
不安になるためでも、我慢するためでもありません。
選べる状態でいるためです。
- 詰まなければ、やり直せる
- 詰まなければ、方向転換できる
- 詰まなければ、人生は続く
このシリーズが伝えたかったのは、
「お金を増やす正解」ではなく
詰まない考え方です。


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