―「思っていたよりかかる」は、だいたい想定外のところにある―
教育費の話というと、
「大学が一番お金がかかる」
「中学受験をするかどうか」
といった大きなイベントに目が行きがちです。
でも実際に家計を圧迫するのは、
✔ 小さな支出の積み重ね
✔ 「今はまだ大丈夫」と思っていた時期
だったりします。
ここでは、年齢別に
- その時期に出やすい支出
- 思っていたよりかかるポイント
- 貯めどき・使いどきの勘違い
- 家計が詰まりやすいタイミング
を整理していきます。
幼児期(0〜5歳)
令和元年10月から、幼児保育無償化制度のおかげで、
3歳~5歳の保育料・幼稚園代はかなり抑えられるようになりました。
それでも、多くの自治体で0~2歳の保育料はかかります。
また、世帯年収や地域によっても保育料は異なり、
最高額では月額8万円を超える場合もあります。
兄弟がいる場合、2人目は半額、3人目は無料となる自治体も多いですが、
上の子が小学校に上がると、人数にカウントされなくなる場合も多く、
年の差兄弟の場合は注意が必要です。
この時期に出やすい支出
- 保育料・給食費
- 習い事(英語、リトミック、体操、幼児教育など)
- ベビーカー・自転車・安全グッズ
- 写真・イベント費(七五三、発表会など)
「思っていたよりかかる」ポイント
保育料がやはり高額になりがちです。
また、この時期は、習い事をまだ始めていない家庭も多いですが、
シュタイナー教育、モンテッソーリ教育、レッジョ・エミリア・アプローチ、ニキーチン、
七田式、石井式、ヨコミネ式 などなど
幼児教育にはさまざまなメソッドもあり、
「わが子にできるだけのことをしたい」という親心から、
つい高額の費用をかけてしまいがちな時期でもあります。
特にこの年齢から始めると、固定費が長期化しがち。
貯めどき・使いどきの勘違い
「まだ小さいから今が貯めどき」と思われがちですが、
実際には出費が多く、貯まりにくい家庭も多い時期です。
家計が詰まりやすいタイミング
- 下の子が生まれたとき
- 育休明けで収入が完全に戻らない時期
小学生(6〜11歳)
小学生になると、学校費用より
習い事の影響が大きくなります。
全国平均では、子ども一人あたりの習い事費用(学習系をのぞく)は
月 約1.4〜1.8万円
と言われています。
年間にすると
15〜20万円程度
です。
ただしこれはあくまで平均。
習い事1つの家庭
3〜4個の家庭
で大きく変わります。
この時期に出やすい支出
- 学校関連費(教材、PTA、行事費)
- 習い事のレベルアップ(回数増・月謝増)
- 塾・通信教育
- 友達付き合いの出費(誕生日、レジャー)
「思っていたよりかかる」ポイント
塾や習い事が増え、教育費がじわじわ増えるのがこの時期。
家計に大きな衝撃はない分、
「気づいたら余裕がなくなっている」ケースが多いです。
貯めどき・使いどきの勘違い
「小学生のうちに一気に貯めよう」と思っても、
実際には習い事・塾で思ったほど貯まらないことも。
家計が詰まりやすいタイミング
- 中学受験を意識し始めたとき
- 習い事と塾が並行し始めたとき
習い事・塾を見直す必要性を感じたら
▶ 教育費|習い事・塾を整理する家族会議のやり方
中学生(12〜15歳)
習い事関係費が部活関係費にかわっていきます。
最近は、部活動の地域移行も進み、
中学校教師による無償の部活指導から、
民間事業者などへの外部委託化に伴う費用増も出てきています。
この時期に出やすい支出
- 塾代(ほぼ必須化)
- 部活関連費(遠征、用具)
- スマホ・通信費
- 被服費の増加
「思っていたよりかかる」ポイント
塾代が一気に家計の主役になります。
しかも「やめにくい」「削りにくい」支出。
貯めどき・使いどきの勘違い
「高校は公立だから大丈夫」と思っていると、
この時点で貯蓄が減り始める家庭も少なくありません。
家計が詰まりやすいタイミング
- 受験期が重なる年
- 兄弟が同時期に塾通いになるとき
高校生(16〜18歳)
2026年4月から、高校無償化と呼ばれる「高等学校等就学支援金制度」がはじまり、
所得制限なく、公立で約11万、私立で約45万支給が受けられる見込みです。
ただ、大学受験対策の支出が大きく増え、
交通費や通信費など、学費以外の支出も増えていきます。
東京都の受験生チャレンジ支援貸付事業(中3・高3対象)は、実質給付に近い事業で、
令和4年から大幅に対象拡大するなど、子育て関連事業は、
例年様々な制度が拡充されてきているので、チェックしていきましょう。
この時期に出やすい支出
- 授業料・教材費
- 通学費
- 塾・予備校
- 受験費用(検定・受験料)
「思っていたよりかかる」ポイント
公立でも「完全に無料」ではありません。
さらに大学受験対策で、支出がピークに近づく時期です。
貯めどき・使いどきの勘違い
「高校生になったら落ち着く」は誤解。
むしろ教育費と生活費が同時に重くなる段階です。
家計が詰まりやすいタイミング
- 受験が長期化したとき
- 私立併願が増えたとき
大学生(18〜22歳)
最も費用が掛かるといわれている時期です。
4年制大学に限らず、
短大・専門学校の場合や、
医学部薬学部などの6年制、大学院進学等長期にわたる場合、
留学する場合など、進路は多岐に渡ります。
2020年に大学無償化(高等教育の修学支援新制度)が始まり、
多子世帯(扶養する子どもが3人以上)※や低所得世帯は、
・授業料の減免や
・日本学生支援機構(JASSO・ジャッソ)の給付型奨学金
が受けられるようになりました。
※上の子が扶養からはずれると、カウントされなくなるので注意
対象外や不足分は、JASSOの有利子奨学金等を使う場合もあります。
毎年のように、制度が変わるので、情報収集も大切です。
この時期に出やすい支出
- 学費(入学金・授業料)
- 仕送り・生活費
- 一人暮らし初期費用
- 成人式費用
「思っていたよりかかる」ポイント
金額の大きさだけでなく、
一気に支払いが集中することが最大の負担です。
貯めどき・使いどきの勘違い
「なんとかなるだろう」で迎えると、
奨学金=借金という形で後から効いてくることも。
家計が詰まりやすいタイミング
- 入学直後
- 兄弟が同時に大学生になるとき
まとめ|教育費は「いつ・いくら」より「重なり方」
教育費に正解はありません。
ただ、多くの家庭が苦しくなるのは、
高いからではなく、
重なる時期を想定していなかったからです。


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