ライフプランを自分でつくる意味

ライフプラン

はじめに|ライフプランは完成しないもの

ライフプランと聞くと、

・未来なんて当てられないのに意味がない
・完璧な数字を並べた表を作るの大変そう
・保険見直しや家づくりの時にFPが作るもの

こんな風に思う人が多いかもしれません。

でも実際は違います。
ライフプランは「完成させるもの」ではなく、 精度を上げていくものです。

このライフプランは、ライフステージによって当然精度が変わります。

•	住宅を検討中なら住宅費は高精度
•	子どもが未就学なら教育費はざっくり
•	50代なら老後資金を具体化

すべてを同じ精度で出す必要はありません。
ライフステージが変わるたびに、
明確になる数字が出てくると思います。
あるいは、これまでの数字を変える必要も出てくるでしょう。

ライフプランは、常に変化する人生に応じて、変わり続けるもの。
そういう意味で、永遠に未完のままでいいんです。

なぜ自分でライフプランを作るのか

ライフプランを作って将来の見通しを立てよう」という記事で、
まずは既存の公的サイトなどで、
ざっくりとした簡易シミュレーションをやって見ましょう、
と書きました。

でも私は、エクセルやスプレッドシートなどを使って、
最終的には自分でライフプランを作るべき
と考えています。

もちろん、プロに相談する選択もあります。
その場合でも、私はまず自分で作ることに意味があると思っています。

理由は7つあります。

① 他人の目を気にしなくていい

FPとはいえ第三者に、
家計状況や将来の夢を赤裸々に伝えることに
抵抗がある人もいると思います。

自分で作るなら、他人の目を気にせず、
正直な数字でシミュレーションできます。

②時間をかけて作ることができる

作ってみるとわかりますが、
ライフプランをちゃんと作ろうとすると、
とても時間がかかります。

それは、
家計状況を振り返り、
ライフイベントを洗い出し、
家族と価値観を擦り合わせる作業
だからです。

テンプレートに数字を当てはめて、
短時間で作成されたライフプランは、
概要を知るにはいいですが、
自分らしい人生は反映されていません。

③作成を通じて気づきが得られる

②にも通じますが、
時間をかけてライフプランを作る過程で、
様々な気づきを得ることにつながります。

たとえば、家計管理。
きちんと収支を把握してみたら、
今までだいたいこれくらいかな、
と思っていた数字とだいぶ違っていた、
ということはよくあります。

ライフイベントにしても、
車は何年おきに買い替えるのか、
旅行はいつどれくらいの費用で行きたいか、
子どもは何人ほしいか、
教育費はどのくらいかけるのか、
いつまでどのように働きたいのか━━

考える項目は多岐に渡ります。
夫婦で価値観を擦り合わせるきっかけにもなります。

④条件を変えて何度もシミュレーションができる

収支を把握し、
ライフイベントを洗い出して、
ライフプランの数字を埋めた後も、
条件次第で結果が変わります。

たとえば住宅ローンの変動金利。
利上げのタイミングや上がり幅を
楽観的にみた場合と厳しめに見た場合はどう変わるか。
資産運用も同様です。

自分で作るからこそ、何通りもシミュレーションをすることができ、
さまざまな未来を想定することができます。

⑤無料のFP相談は営業バイアスの可能性

日本ではまだファイナンシャルプランナー(FP)に
有料でライフプランを作成してもらう人は少数派です。

プロに頼むきっかけは、
無料相談という方が大半ではないでしょうか。

当然ながら、
プロである以上どこかで収益を得る必要があり、
その収益源の営業バイアスがかかる可能性は否定できません。

また、時間も1時間程度と限られていることがほとんどです。

営業バイアスの可能性を考慮したうえで、
アドバイスを聞く分には参考になることも多いと思いますが、
出てきた数字を鵜呑みにするのは少々危険かも知れません。

⑥有料でFPに頼む場合のポイントがつかめる

きちんとした有料のFPは、
時間単価5000円以上が相場です。

短時間で、ポイントを押さえた相談をするためにも、
自分でまずはライフプランを作成しておくことが有効です。

丸投げではなく、一緒に調整をしてもらうイメージです。

有料相談の場合、
相談の前に、前提条件の数字を出しておくことが求められると思います。

家計の収支把握もままならない状況だと、
せっかくの相談日までにちゃんとした数字が出せなかった、
という事態にもなりかねません。

何の準備もなく、相談に臨んでも、
プロは短時間でそれなりにまとめてはくれるでしょう。
でも出来上がったライフプランは当たり障りのない、平均的なものになりがちです。

せっかくお金をかけるのですから、
プロに何を相談したいのか、
整理をしておくことで、
より精度の高いライフプランにつながります。

⑦ライフプランはメンテナンスが大切

人生が進むにつれ、
収入も、家族構成も、価値観も変わります。
だからこそ、自分で見直せることが大切。
他人任せでは、修正できません。

ライフプランは、未来を当てるためのものではなく、
方向性を定める羅針盤です。
思わぬ出来事で、当初の計画が崩れても、
再び立て直すには、ライフプランの見直しが欠かせません。

マイナスの出来事だけでなく、
給与所得が増えた、
資産運用がうまくいってる場合など
プラスの面でも見直しは有効です。

先行きを見通すことで、必要以上に貯めすぎることなく、
今を充実させるために使うことができるようになります。

自分でライフプランをつくる方法

STEP1|今わかっている数字を書き出す

最初にやるのは、未来ではなく「現在」の整理です。

•	手取り収入
•	固定費
•	貯蓄額
•	すでに決まっている支出(住宅ローン、学費など)

完璧でなくて大丈夫です。
空白があってもOK。

今の土台が見えないと、未来の配分は決められません。

👉 家計の整理から始めたい方は【家計管理】

STEP2|3大支出+ライフイベントを時間軸に並べる

次にやるのは、「いつ」起こるかを並べることです。

まずは3大支出。
• 住宅(購入・借り換え・修繕)
• 教育(進学・受験・塾)
• 老後(退職・年金開始)

そして、それ以外のライフイベントも書きます。
• 働き方の変更(転職・時短・独立)
• 車の買い替え
• 大きな旅行
• 親の介護の可能性

金額よりも「時期」が大事です。
同じ年に重なると、負担は一気に増えます。

STEP3|精度の高い部分から具体化する

ここが大事なポイントです。
全部を一気に細かく出そうとすると、止まります。

なので、今一番近いテーマから具体化します。
• 住宅購入直前 → 住宅費を詳細に
• 中学受験が見えてきた → 教育費を具体化
• 50代後半 → 老後資金を精密化

逆に、遠いものはざっくりで構いません。

ライフプランは「段階的」に精度を上げるものです。

👉各テーマの詳細は、
住宅費シリーズ ▶︎ 住宅編・総論
教育費シリーズ ▶︎ 教育費の話を始める前に
老後資金シリーズ▶︎ 老後資金が一番難しい理由
の記事で解説しています。

STEP4|優先順位を決める(トレードオフ)

すべてを理想通りにすることは、ほとんどの場合できません。
• 住宅の広さを取るか
• 教育費を優先するか
• 老後の安全を厚くするか
• 今の生活水準を守るか

ライフプランは、
「正解を探す作業」ではなく、
どれを守るかを決める作業です。

順番を間違えると、あとから調整が難しくなります。

👉 人生の3大支出はトレードオフの記事も参考にしてください。

STEP5|年1回アップデートする

ライフプランは一度作って終わりではありません。
• 収入が変わる
• 金利が変わる
• 進学先が決まる
• 価値観が変わる

状況は必ず動きます。
だから、毎年見直す。
家計の循環の中に戻す。

ライフプランは「静止した表」ではなく、 調整の技術です。

よくあるつまずきパターン
• 住宅を決めてから教育費に気づく
• 教育費を聖域化して老後が空洞化
• 老後が不安で今を削りすぎる
• 完璧な数字を出そうとして止まる

どれも珍しくありません。
だからこそ、 精度は段階的でいいのです。

まとめ|ライフプランは「調整場所」

このブログでは、人生を詰まらせないお金の構造として

① 現状を把握する
② 流れを整える
③ 未来を描く
④ 育てる
⑤ 使う
→①へ戻って修正

という家計の循環のステップで整理しています。

ライフプランは、その循環の中心にある「判断軸」です。

収支を把握するための家計管理が、
家計の循環を支える土壌だとしたら、

人生の目標を叶える必要額を導きだすライフプランは、
家計の循環を貫く中心の幹のようなものです。

そこから、節約や投資で枝葉を伸ばし、
夢を叶えるという果実を手にするのです。

ライフプランは、未来を完璧に当てるものではありません。
今わかっていることから始めて、 少しずつ精度を上げていく。

そして、何度でも書き換える。

このブログが、 あなたのお金の「調整場所」になれば嬉しいです。

👉 思想と全体像は【ライフプラン】
👉 まず足元を整えたい方は【家計管理】
👉 差を埋める方法は【資産形成】

👉 さらに詳細なライフプランの作り方はこちら(作成中)

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